CRIMSON PEAK

クリムゾン・ピーク

感想・レビュー

“赤粘土で雪原が真っ赤に染まっちまうとか、最高かっ!”

クリムゾンピーク(深紅の丘)の意味を知ってから、またそれを映画タイトルにしてしまうあたりから絶対に「好き」が詰まった映画だと思ってた。そんでやっぱり、ギレルモ・デル・トロの「オタク観」がびっしりの映画だった。

Crimson Peak
Crimson Peak

[あらすじ、作品紹介]

「パシフィック・リム」「パンズ・ラビリンス」の鬼才ギレルモ・デル・トロ監督が、「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ、「アベンジャーズ」のトム・ヒドルストン、「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャスティンら注目俳優共演で描くダークミステリー。10歳の時に死んだはずの母親を目撃して以来、幽霊を見るようになった女性イーディス。父親の謎の死をきっかけに恋人トーマスと結婚することになった彼女は、トーマスや彼の姉ルシールと一緒に屋敷で暮らしはじめる。その屋敷は、冬になると地表の赤粘土が雪を赤く染めることから「クリムゾン・ピーク」と呼ばれる山頂にあった。ある日、イーディスの前に深紅の亡霊が現われ、「クリムゾン・ピークに気をつけろ」と警告する。(以上、映画.comより)

[評価]

■脚本:6
■演出:8
■キャスティング:9
■この映画偉い度:4
■好き度:7
■期待値とのギャップ:5
■総合:7

66点

/100

まあ、単純にトムヒとデル・トロに引っ張られて見に行った作品で、特になにを期待していたでもないんだけど、美術に盛り上がり、ストーリーに盛り下がる。ただ圧倒的な芸術センスに魅了されて結果的に感想は「良かった」。

いい意味で、ディズニーランドのアトラクションみたいな映画だった。映像、美術、音楽にストーリ展開やテンポまであらゆる面で共通点を感じたなあ。「ホーンデッドマンション」のポップさと「タワーオブテラー」の細かな美術、ストーリーの融合的な。「そんなもんか」と思われるかもしれないが、とんでもない。流れる映像の中でそれだけ感じさせるのは至難の技。映画を見ただけで、美術館を巡ってきたような余韻を残すのは、それだけの作りこみがあるからだろう。さらに、ギレルモ・デル・トロ クリムゾン・ピーク アート・オブ・ダークネスに描かれるクリムゾン・ピークにはきっとドン引きするほどのディテールが描かれているはず…いやぁ…すばらしい…

お化け映画を映画館で見るのは本当にドキドキ、一人でビクッてなるのが怖すぎるんだよなあぁ…と思って劇場に向かったんだけど。。。

結果、あんまり怖くなかったね。
いや、お化けは

全然怖くなかったね。

監督、スタッフが皆口をそろえて言うように、この作品はあくまでゴシックロマンス。ジャンルはホラーだが、「お化けの出るゴシックロマンス映画」だった。

作中でもイーディスが言うように、「幽霊はただのメタファーで…」ということなんだろう。
だからこそ良かった部分と、「ムムム足りないなあ」と思う部分の両方あったかな。

 

まず良かったのは、

存分に楽しめる映像美。それぞれの着ている衣装から、実際に建てられた荘厳な屋敷アラデール・ホール。外観ももちろん内装も恐れ入る。例えばあそこを歩き回るだけのツアーとか、あったら絶対行くね。みんな言ってることだけど、やっぱり美術がすごかった。デル・トロ脳内大放出。epuygrqbovigxgrznjxz

そんでゴシックロマンスにぴったりなキャスティング。特にトムヒことトム・ヒドルストン。クリムゾン・ピークは彼あっての作品で、脚本に多少の文句があろうともトムヒキャスティングのおかげで作品自体が3割ましぐらいになっているのは間違いない。(女性陣は真っ白なお尻も拝めるしね)

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なにこのお手てベルト、かわいすぎるよ。。。

まあ、あとは幽霊の描写が意外と新鮮だったり。ぼやっと影のように見えたかと思ったら、しっかりドクロの形してて、それがまた真紅でね…影っぽいぼやっとした描写はデル・トロが総指揮を務めた「MAMA(2013)」の幽霊の影響かな。

まあ、文句を言うとすれば伏線のように出てきた物事は一切触れられずに終わりを迎えるってことか。
「この家の地盤は粘土で、日に日に沈んでいっているんだ」と冒頭。
ラストで壮絶な最期を迎えるかと思いきや…特になし。
粘土を貯めてた井戸?みたいなところからにょろっと出てきたドクロが活躍することも…特になし。
まあ、きっと上品に収めたかったんでしょう。

 

てなわけで単にホラー映画ではないし、誰もが楽しめる映画なんじゃないでしょうか。

エンドロールののサントラもおどろおどろしいものじゃなくて、ある種ポップな、それこそ劇中で言及されるようなJ・オースティン。その原作映画が終わった時のような軽快さがあったしね。

あくまで「ゴシックロマンス」ってわけです。

「パンズラビリンス」、「パシフィック・リム」などで一躍有名になったデル・トロ監督。オタクの彼が描き出すモンスターはどれもツボ。ロボの重量感や怪獣のちょうどいいかっこよさ。どれも望まれるデザインでありながら、突飛。そんな彼の芸術的センスは「the book of life」で確信していた。本作、「クリムゾン・ピーク」にはそれほど特別なキャラクターがいるわけではないが、とにかく美しい。そしてギレルモ・デル・トロエッセンスは存分に注がれている。各映画のいいとこ取り!みたいな作品だったし、完全に好きな世界観だった。

内容こそありきたりではあったが、彼の芸術的センスを存分に見せつけられた素晴らしい作品だったなあ。

 

 


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