ブリッジ・オブ・スパイ

ブリッジ・オブ・スパイ

感想・レビュー

原題:Bridge of Spies
2015/アメリカ 上映時間142分
監督:スティーブン・スピルバーグ
製作:スティーブン・スピルバーグ、マーク・プラット、クリスティ・マコスコ・クリーガー
製作総指揮:アダム・ソムナー、ダニエル・ルピ、ジェフ・スコール、ジョナサン・キング
脚本:マット・シャルマン、イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
美術:アダム・ストックハウゼン
衣装:カシア・ワリッカ=メイモン
編集:マイケル・カーン
音楽:トーマス・ニューマン

キャスト
トム・ハンクス:ジェームズ・ドノバン
マーク・ライランス:ルドルフ・アベル
スコット・シェパード:ホフマン
エイミー・ライアン:メアリー・ドノバン
セバスチャン・コッホ:ウルフガング・ボーゲル
アラン・アルダ:トーマス・ワッターズ
オースティン・ストウェル:フランシス・ゲイリー・パワーズ
ミハイル・ゴアボイ:イワン・シーシキン
ウィル・ロジャース:フレデリック・プライヤー

[あらすじ]
保険の分野で着実にキャリアを積み重ねてきた弁護士ジェームズ・ドノバンは、ソ連のスパイとしてFBIに逮捕されたルドルフ・アベルの弁護を依頼される。敵国の人間を弁護することに周囲から非難を浴びせられても、弁護士としての職務を果たそうとするドノバンと、祖国への忠義を貫くアベル。2人の間には、次第に互いに対する理解や尊敬の念が芽生えていく。死刑が確実と思われたアベルは、ドノバンの弁護で懲役30年となり、裁判は終わるが、それから5年後、ソ連を偵察飛行中だったアメリカ人パイロットのフランシス・ゲイリー・パワーズが、ソ連に捕らえられる事態が発生。両国はアベルとパワーズの交換を画策し、ドノバンはその交渉役という大役を任じられる。(以上、映画.comより)

こちらが予告↓

[評価]

■脚本:8
■演出:10
■キャスンティング:9
■この映画えらい度:3
■好き度:3
■期待値とのギャップ:5
■総合:6

63

/100
ん〜…だいぶ辛口評価になってしまいましたかね…
と言ってもさすがによく練られた、面白い脚本でした。(私何様よ)
近年のスピルバーグ作品では圧倒的な名作ではないでしょうか?

-作品紹介-

製作総指揮はスティーブン・スピルバーグジュラシック・パーク』や『E.T.』、最近では『戦火の馬』や『リンカーン』などが監督作品です。ちなみに。『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』で初のアニメーションにも挑戦しましたが…まあ、それなりの出来でしたね。。。アニメーションはピクサー、ドリームワークスに任せましょう。。。話は逸れましたが、彼と共に『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ/一期一会』で同「主演男優賞」を2年連続受賞したトム・ハンクスとは4度目のタッグとなった本作。脚本を手掛けるのは、『ファーゴ』と『ノーカントリー』で4つのオスカーを手にしたイーサン・コーエンとジョエル・コーエン兄弟。このビッグタッグで手がけられたのが『ブリッジ・オブ・スパイ』です。

Director Steven Spielberg and Tom Hanks on the set of DreamWorks Pictures/Fox 2000 Pictures' dramatic thriller BRIDGE OF SPIES.

舞台はアメリカと旧ソビエト連邦が冷戦状態にあった1950-1960年代。主人公ジェームズ・ドノバンは保険の分野で弁護士としてキャリアを積み重ねていた。だが、ソ連のスパイの弁護士を引き受けることで生活が一転。世界をも揺るがす大事件に発展する。それは、彼の弁護するスパイと、アメリカ軍のスパイを交換するという一大任務を任されるということだ。2国間だけでなく世界が緊張状態にある時代、明暗を握るのはごく普通の弁護士だったのだーー。

-なぜ敵国のスパイを守るのか-

米国の敵(スパイ)を守る(弁護する)のは、不当な裁判を防ぎ、米国の名誉を守るためにすぎず、だれも本気で弁護しようなんて思っていなかった。するつもりもなかったのですがドノバンは違いました。なんの考慮もなく殺されようとしている敵国スパイをただいつものように必死で守ろうとするのです。そうすることで生まれる危険は家族にまで及ぶのですが、彼は正義を貫きます。その確固たる信念の理由がかっこいい!アメリカ人と、他の国の人同士を分けるのは憲法であり、この関係を平和的に続けるには規則が必要だ。だからこそそこが揺らいではいけないときっぱりいうのです。全国民、全世界が一人のスパイを見放していると言っても過言ではない状況で、ここまで真の持てる人は素晴らしい!
このキャラクターはすごくトム・ハンスクらしいというか似合っていました。というより、トムハンクスがドノバンなんじゃないかってくらい、ドノバってましたよ。

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-何者でもない者へ寄り添う スピルバーグ的主題は健在-

スピルバーグの映画の主題は一貫的で、「阻害された者へ寄り添う」がテーマです。かれの生い立ちにもきっと関係があるのでしょう。『E.T.』や『シンドラーのリスト』などが代表的です。宇宙からきた異様な生物と絆を深め、一夏を過ごす少年。一方では一人の少年にとっては大切な共であるが戦場に出てしまえばその馬は数いる者の一匹。名も知られない馬と少年の運命を描いた作品など孤独な者にフォーカスを当てて、その人物や生き物に寄り添う友との友情、愛情などを描いているのがスピルバーグ作品の特徴です。そんなテーマに沿って描かれるのが本作。敵国のスパイとしてアメリカに拘留されたルドルフ、かれに寄り添うのがドノバンです。また本作ではもう一人孤独になる人物がいます。それはアメリカのスパイとしてソ連に拘留されていたパワーズ、ドノバンは彼をも助けることになるのです。そんな阻害された者を必死に助ける姿は本当に心打たれます。

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-ドノバンを支えたもの-

彼がスパイの交換を行うのは敵地東ベルリンです。家族をアメリカに残し交渉に向かうドノバンに見方はいません。そんな中彼の思いを支えたのは何だったのか。一つは「信念」です。あっという間にアメリカのいいなりになって情報を渡してしまうことも、有罪にしてしまうこともできました。敵国のスパイを裏切ることなど造作もなかったはずです。しかしドノバンには信念がありました。憲法という規則だけは崩せないと。それを守り切ったからこそ、スパイであったルドルフの信用を勝ち取り「友情」を手にすることができたのです。彼との友情はドノバンが平和をかけた交渉をベルリンで行うための大切な支えになるだけでなく、パワーズとの交換を成功させるために大いに力になりました。

bridge-of-spies-tom-hanks
「信念」「友情」があったからこそ『風邪なんだ、早く帰りたい』といいながら、危険な敵地での任務を続けられたのでしょう。

 

今回のトム・ハンクスは本当にいい顔してました。チャーリーブラウンが大人になったようなどこか間の抜けた顔をしている彼ですが、全てをやり遂げた瞬間の彼は本当にかっこよかった。かと思えば帰宅後すぐにベットに倒れこんじゃっている感じとかがすごくかわいい。もちろん、アカデミー賞を受賞したマーク・ライアンスの演技も素晴らしかったですが、さすが重鎮トム・ハンクス、素晴らしかったです。

アカデミー賞、助演男優賞や作品賞を受賞した『ブリッジ・オブ・スパイ』
一つ一つのセリフに重みがあって、ぐさっと刺さるそんな作品でした。
戦時中の話といえど今の私たちにも共通する信念や友情の物語はスピルバーグならでは。そこに少しのコメディ要素を加えてくれたのはコーエン兄弟でしょう。シリアスな話に少し抜ける瞬間があるので、すごく見やすかったです。
点数こそ低くなってしまいましたが、当然オススメの作品です!是非に。


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