『ちはやふる/上の句』広瀬すずの汗が美しすぎて…

ちはやふる/上の句

感想・レビュー(ネタバレなし)

[評価]

■脚本:9
■演出:10
■キャスンティング:7
■この映画えらい度:7
■好き度:10
■期待値とのギャップ:8
■総合:9

86

/100

 

2016年/日本 上映時間111分

スタッフ
監督:小泉徳宏
原作:末次由紀
脚本:小泉徳宏
製作:中山良夫市川南

キャスト
広瀬すず:綾瀬千早
野村周平:真島太一
真剣佑:綿谷新
上白石萌音:大江奏
矢本悠馬:西田優征

オフィシャルサイト

[あらすじ]
幼なじみの綾瀬千早、真島太一、綿谷新の3人は、新に教わった「競技かるた」でいつも一緒に遊んでいた。新の競技かるたにかける情熱に、千早は夢を持つことの大切さを教わるが、そんな矢先に新は家の事情で遠くへ引っ越してしまう。高校生になった千早は、新に会いたい一心で「競技かるた部」創設を決意し、高校で再会した太一とともに部員集めに奔走。なんとか5人の部員を集めて競技かるた部を立ち上げた千早は、全国大会を目指して練習に励む。(以上、映画.comより)

こちらが予告編↓

-コメント-


 

「汗は女の武器になる」

なんてCMがありますが、まさにそれを思い知らされた広瀬すずのPV映画『ちはやふる」!
制服の広瀬すず、ジャージの広瀬すず、制服+ジャージのずぼらな広瀬すずに呉服姿の広瀬すず。様々な広瀬すずが観れる上に、JKの全力疾走という名作感漂うシーンもちらっと。汗を流し、必死にかるたを取る姿は武器どころか狂気(凶器)でした。どうして神はこうも不公平に人間をお造りになったのか。まあ、全員がブサイクな世の中じゃないだけよしとしましょうかね。。。

 

 

-広瀬すずのかわいさは言わずもがな。-


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上記でも述べましたが、ただただ広瀬すずをフィーチャーしたPV映画です。「ちはやふる」が連載中にもかかわらず映画化されたのは、広瀬すずという女優が存在したからではないかなあとおもいます。原作は読んでいませんが「あれは千早じゃない!」なんて声はあまり聞かないので、ファンも納得のキャスティングだったんじゃないですかね?綺麗なモデルの妹、綾瀬千早は動いたり喋ったりするとガッカリな無駄美人、そんな天真爛漫さは若さ爆発の広瀬すずにとって演技なんて必要ないくらいナチュラルなキャラクターでした。ちなみにですが、「姉」として雑誌の表紙に載っていたのは実の姉広瀬アリスでした。この辺の姉妹関係など、まさにピッタリ…偶然か、運命か、いやはやすばらしい。

姉、広瀬アリス
姉、広瀬アリス

 

 

-チームの個性がアッセンブル!-


この映画の主役は主に、綾瀬千早(広瀬すず)、真島太一(野村周平)、綿谷新(真剣佑)の幼馴染の三人組です。

綾瀬千早

(広瀬すず)
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新の影響でかるたで世界一を目指すようになる千早。かるたよりも大事なことなどあるわけない、と本気で思っているかるた馬鹿で天性の聴力を持つ千早のかるたは圧巻です。かるた大好きの彼女は小学校時代の約束を守るためにも、高校でかるた部を作ろうと奮闘します。しかしまあ、人気なのはテニスやサッカー、「可愛い子がいるらしい」と不純な動機で足を運んだ同級生も、あまりの本気さで壁に刺さる強烈な競技かるたを目の前にそそくさと逃げ出すのでした。そんな人数の集まらないかるた部、千早は同じ学校に幼馴染の太一がいることを知り必死の勧誘。屋上で身動きが取れなくなった太一の元に、不自然な桜の演出と共に駆け出してくる広瀬すず!絶対に実現しないけどこれぞ青春だ!みたいな演出はわざとらしいのにズキュンとくる…

真島太一

(野村周平)
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冒頭、告白される太一はその想に応えられないことを伝えます。そうして一緒にいた女友達に罵倒されるのですが、どうやら太一は「イケメンで、お金持ちで、スポーツもできて勉強もできる」らしいです。だからっていい気になるなよ!って…むしろ褒められているような…?笑
小学時代、新への対抗心からかるたを始め高校でも千早の熱意に押されかるた部創設に手を貸します。「かるたの神に見放されている」と自他共に認めざるを得ない運命戦の弱さは、ここぞというときに勝てない唯一の理由で、どうやらその訳も自覚している模様…ぜひ劇場で!

綿谷新

(真剣佑)
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そんな二人と、小学生時代に引っ越してしまった新。千早と太一をかるたの世界へ引き込んだのが彼です。
かるたの名人を祖父に持ち、自身も小学生時代は全国大会で毎年優勝してきた実力の持ち主。(ちなみに2位は肉まんくん。笑)
小学校卒業後は祖父の介護のために福井へ戻り、千早や太一と離れ離れとなる。

そんな三人がこの映画の主役です。

まあ、といっても新は下の句への下準備といったところでしょうか、千早に「あいつは…熱。」と言わしめたほどのかるた馬鹿な姿はさほど映りません。代わりにチームの強力な戦力として活躍するのが肉まんくんこと西田優征(矢本悠馬)。彼は小学生の頃から「チーム・ちはやふる」を認識していたらしいんですが、三人は全く覚えておらず。。。「なんでおぼえてねぇんだよおー!」という小ネタがちりばめられていて、クスクスと。。。
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さらにおしとやかな大江奏。実家は「呉服の大江」という呉服屋で、和服をこよなく愛している今時珍しい少女。入学してすぐ、和服を着たいがために弓道部に入部しましたが、その姿で走るなんて「はしたない」と嫌になります。そんなとき千早に「ねえ!かるた好きでしょ!?」と校内中を追いかけ回され説得されますが、1000年も残る美しい歌、それを聞かず早押しクイズよろしく叩く競技かるたに嫌悪感を示します。しかし千早の歌に対する想いを聞き、共感し、試合のときに袴を着用することを条件にかるた部へ転部することを決めるのでした。古典おたくで、百人一首や歌に関しての知識が豊富で、和歌の背景や意味を大事にしています。その彼女の和歌への思いがチームをまとめるために一役も二役も買うのです。彼女が和歌について語ることで、一句一句に思い出が宿ります。そうして、試合でもその句を取ることに意味が生まれるのです。これが物語にも深く関わってくるんですよねぇ!
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そして忘れちゃいけないのが「机くん」こと駒野勉!
自分の才能は勉強だけで居場所は机にしかないと劣等感を抱いていていましたが、千早の強引な勧誘と太一のかるたに向ける情熱に惹かれ入部。がむしゃらに試合に臨む他部員と違い、それぞれの分析することで弱み、強みを数値化することに成功する。なかなかチームになりきれないチーム瑞沢。その中で試合でなかなか勝てず、又しても劣等感を感じることになる机くんだったが…
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大変長くなりましたが、まあ、そういう訳でそれぞれがそれぞれの想いを持って「かるた」に打ち込むようになるわけです。小さい頃からだったり、誘われたから仕方なくだったり、恋心からだったり…バラバラに見える5人は各々のもつ個性によってぶつかりますが、それがまたチームを強くするエッセンスにもなるわけです。

-まとめ-


かるたという一見馴染みのないものも、日本の立派な文化で「日本で一番は世界で一番」、そんな世界でも類をみないような競技なのです。劇中でも奏ちゃんが言っていましたが、かるたとはいまのツイートのような短さで様々なことを伝えている、素晴らしい詩なのです。1000年も残るのにはそれだけの味があるわけで、表面的な意味だけでなく、一語一句に秘められた恋心や寂しさなどを読み解くことでそれぞれの解釈で楽しめる奥深ささえも併せ持っている。簡単に世界に発信できるツイートも、もう少し考えてから打ってみようかな、と思いました…

そんな日本文化の素晴らしささえ享受してくれる「ちはやふる」。ロマンス、ドラマ、アクションにホラー?(すずちゃんの全力の追走はちょっぴりホラーだったかな?笑)と様々な要素を兼ね備えた本作は単なる青春群像劇なんかで収まるものではなかったです。もちろん青春映画としても一流。「懐かしい僕の、私の青春時代」を思い出したり、「あんな仲間がいたらよかったなあ」と思い馳せることは人それぞれ、私は「青春がないのも、青春だ」というおなじく広瀬すず出演の炭酸飲料MATCHのCMが頭をよぎる映画でした。

必殺技的決めポーズがあるのもよくて、感動へと感情を持っていく準備をさせてくれる。美しい短歌の描かれた札を豪快に叩いているように見える競技かるた、スローで見ると「実は薬指と中指で華麗に弾いてるよ」ってのが美しく良かったです。

脚本に演出、キャスティングまで全てトップレベル。邦画らしい作品であるけれど、満足度はすごく高く続編が待ちきれなくなりました。「ちはやふるエッセンス」が不足しているため、huluにてアニメ版を鑑賞中な毎日です。笑
先ほども書きましたが「青春がない、青春」を過ごした私でもすごく心惹かれる映画でしたし、よくありがちなコミック原作の恋愛映画とは一線を画す万人にお勧めできる作品です。「下の句」が4/29公開で、大きな劇場でしたら「上の句」も引き続き上映していると思われますので「2作品イッキ見」なんてことも可能だと思います。上映が終わってしまう前に一度劇場でどうぞ!

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